多くの看護師が抱える給与への不満
看護師は人を直接的に救う存在であり、大変やりがいのある仕事です。そんな看護師に憧れて資格を取得するため勉強や実習を頑張ってきた人は多くいらっしゃるでしょう。しかし実際のところ、看護業務に就いてみて改めて、不満を抱えるケースも少なくありません。
看護師が不満に感じる事例で多いのが、給与に関することです。看護師は比較的、報酬が高いイメージがありますが、勤務する施設や病院によって差は大きいものです。これに対し、満足いく報酬をもらえていないと不満を感じるケースがよく見かけられます。
また、給与の不満として、給与の残業代がつかない点にも多く言及されています。特に業務開始前の「前残業」がサービス残業になっているところは珍しくなく、この分を残業と認めて欲しいという声がたくさんありました。
ちなみに、前残業とは、業務開始前に情報収集をしたり準備を整えたりする時間のことをいいます。始業時間より30分以上前に出勤し、準備したり、情報収集したりする看護師は多いようです。とはいえ、その30分は仕事をしている時間であり、給与が出ないのはおかしい話です。いくら朝に出勤しているとはいえ、連日サービス残業になっていることに変わりありません。
こういった声に応じて、最近では前残業も残業として認める動きが広まっています。しかし、まだ十分ではありません。さらに後残業も少なくなることはなく、多くの看護師が過剰な労働を強いられています。看護師の人手不足問題を解消するためにも、残業しなくても良いような環境整備が求められています。
もし看護師として働く場所を探すなら、上記を踏まえ、残業代の在り方も確認しておくことが大切です。1日あたりの残業時間が短かったとしても、それが積み重なればかなりの金額になります。サービス残業の押し付けは、法律的にも違反行為であり、給与泥棒と一緒です。自身が労働にかけた時間を安売りしないようにしましょう。